第17章 お揃いと事故
「あれれっ!サスケとリク、今日は何だかお熱いですねぇ〜。」
『うわっ、キバ…!おはよう赤丸!』
ワンと元気に赤丸が吠える。
毎朝散歩の際はキバ達に会うのだが、今は手を繋いでいたので冷やかされた。
「チッ…。うぜぇ。」
そう言って、サスケはリクの手を離し、それをポケットにしまった。
『そ、そんなんじゃないからね!?…キバ、絶対誰にも言わないでよ?特に…』
「んなこと分かってるよ。サスケガールズが大変な事になるもんな!じゃ、俺は行くわ。」
『う、うん!また後でね!』
リクは早く行けと言わんばかりに、ブンブンと手を振った。
そして、早々にキバ達と別れる事に成功したリクは、斜め前を歩くサスケの後ろ姿をじっと見つめた。
「…んだよ。」
『なっ…なんでもない!はやく行こ!』
" もう一度手をつなごう "
そんな事は言えるわけなく、いつもの場所で修行をして、さっさと家に戻った。
「時間になったら迎えに来る」
『うん!じゃあ弁当は任せて!また後でね!!』
そういって、隣同士の自分たちの家へ入った。
本当は繋いだままが良かったなんて、変だろうか。
答えが見つからないまま、作業に取り掛かった。