第17章 お揃いと事故
まだ目覚め切らない体を動かし、リクは着替え始める。
「はやくしろ。」
『もう!女の子は準備に時間がかかるのよ!』
できるだけ早く(と言っても10分以上かけて)パジャマを脱し、ジャージに着替え、サスケの待つ玄関へ向かった。
『お待たせしました!サスケく〜ん!』
あんまりにも急かすサスケに仕返ししてやろうと、わざと例のサスケガールズ達に似せて名前を呼んでみた。
「うざい。さっさと行くぞ。」
"うざい"は予想通り。
それで笑ってやろうと思っていたのに…。
行くぞと言って、手を引っ張られた。
(うわー、反則よ…。もっとシンプルな反応期待してたのに…。)
ジッとサスケを見ると、なんだと睨み返された。
(…目つき悪。私が起きるの遅かったから、怒ってるのかな。…そんな事で怒らなくてもいいじゃない。)
心で悪態をつきながらも、握られた手を握り返し、散歩に出かけた。