第16章 巡る季節
「…だからね、リクちゃんが来て、サスケくんが少し明るくなったと思うの。
これからも、サスケくんはリクちゃんが必要なんだと思う。
サスケくん人気者だから、いろいろ大変だと思うけど、私が力になるから。」
『うん。私、サスケのそばにいるよ。
…ありがとう、ヒナタ。』
礼を言うと、ヒナタはニコリと笑った。
ヒナタは親友だ。
二人の間に、隠し事はない。
お互い悩み事を言い合うほどの仲になった。
少し引っ込み思案な所もあるけれど優しくて、本当に友達になれてよかったと思う。
『…でもさ、よくそんなにサスケの事見てたね。』
「そ、それは…。ナルトくんが良くサスケくんに絡みに行ってたから…。」
そう言って、ヒナタは顔を赤くする。
ヒナタは、ナルト一筋だ。
(…で、サスケはナルトくんのついで、って感じなのね。)
確かに、ナルトを見ていれば、嫌でもサスケが目に入るだろう。
…あの、絡み方だ。
でも、何処までもナルト一筋なヒナタがとても可愛く見えた。
『ま!私はヒナタ応援してるからね!』
そう言って、背中をパシリと叩く。
ヒナタが困ったように笑った。