第16章 巡る季節
何時ものようにアカデミーへ通う。
通い始めてもうすぐ1年。
木の葉にも慣れたものだ。
いつも通り、ヒナタと話して、笑って。
サスケとご飯食べて、ナルト、シカマル、チョウジと一緒に廊下に立たされて。
それでもテストは満点で。
そんな日々の中、放課後に寄った団子屋で、ヒナタにサスケについて聞かれた事がある。
「ねぇリクちゃん。サスケくんの事どう思う?」
突然、ヒナタからの質問。
『え、どうって…。友達?家族?え、何だろう。』
やっぱりどれもしっくりこない。
答えが出ず、頭を悩ませていると、ヒナタがニコリと笑った。
「サスケくんってね、リクちゃんが来るまではいつも厳しい顔してたの。
でも、最近はすごく楽しそう。
あんなに笑ったりする人だと思わなかったなぁ。」
リクは驚く。
たしかに、初対面の時は無愛想だと思った。
けれど、よく笑うし、優しいし、照れ屋だし。
『…そんなに、違うの?』
「うん。全然。」
『それ、ちょっと興味ある。教えて?』
ヒナタは一瞬、口を結んだが、「リクちゃんなら」と、話し始めてくれた。