第15章 負けない
女子達が、チョウジの言葉で勢いが落ち着いたところで、シカマルは術を解いた。
『シカマルくん、チョウジくん。ありがとう…。』
「礼をされる事なんてしてねぇよ。女ってのはどーもめんどくせーな。」
「ま、あのまま見逃したら、ご飯がおいしくなくなるしね。」
めんどくせーめんどくせー言いながらも、助けてくれたシカマル。
ご飯がどうこう言いながらも、助けてくれたチョウジ。
多分、根は凄くいいヤツなんだろう。
にこりと笑うと、一人の女子が呟いた。
「…何よ。なんで、あんただけ特別扱いされるわけ?意味わかんない!!」
そう言って、椅子を振り上げた。
まだやる気がと思い、その子を睨みつける。
「やべぇ」と言って、シカマルは印を結ぶが、間に合いそうもない。
リクは衝撃に耐えるべく、ぎゅっと目を瞑った。
しかし衝撃は来ず、ガシャンという大きな音だけが聞こえた。
恐る恐る目を開くと、そう、彼の後ろ姿があった。
『…サスケ!?』