第15章 負けない
「あんたが昨日、サスケくんを連れ回してたのは知ってるのよ!」
「団子屋行ってたでしょ?私は断られたのに…!私達に見せびらかしたかったわけ?」
「だいたいパジャマで来るし、歌も歌えないし、授業から逃げるし、女子力のかけらもないあんたが!サスケくんの隣に居るのがムカつくのよ!」
…もう、聞いてて呆れる。
そんな理由で、八つ当たりしないでほしい。
全部事実だけど、何もこの子達には悪い事してない。
それに、サスケと仲良くなれたし、サスケも嫌だなんて思ってないはずだ。
現に、今日も約束してくれたし。
『…サスケが迷惑してるなんて、なんであなた達がわかるの?なんで決めつけてるわけ?私、こんな事されても、あなた達には負けない。』
どんなに暴力を振るわれても、絶対手を出さないし、折れる気もない。
それが、リクの出した結論である。
『気がすむまでやったら?私は負けないけれど。』
手は出さない、折れる気もない。
だけど、口だけは負けないあたり、『やっぱ自分は強気だな』なんて、呑気なことを思っていた。