第15章 負けない
どんどん回り、とうとうリクの番になってしまった。
(どうしようどうしよう…どうしよう!)
焦っていると、サスケガールズからの批判の声である。
「あんた!歌も歌えないの?」
「そんな奴がサスケくんに近寄んないで!」
『いや、サスケは関係ないだろ』と、本来ならば突っ込むのだが、いかんせん歌の事で必死である。
『…やっぱり、歌えません。』
歌いなさいと言われても、歌えない。いや、歌わない。
歌う事は好きだ。本当は歌いたい。
しかし、1人ならともかく、これだけの人数の前で歌うにはリスクがある。
「いいえ、一人だけ歌わないなんて、出来ません。」
先生はあくまで歌えと言う。
事情を分かってくれ、察してくれと、目で訴えたところで届くはずもなく。
これは、本当に、どうしよう…!