第14章 散策
『はじめに私を見たときさ、サスケったら勢いよく立ったでしょ?あれ、何でなの?』
これは、仲良くなれたら絶対聞いてやろうと思っていた事。
「ああ、お前が幼馴染に似てたんだ。もう、死んだけどな。」
サスケに影がかかった。
よほど、その子を大切に想っていたのは直ぐ分かった。
「…こいつだよ。」
そういって、幼い少年少女が2人でピースをしている写真を見せてくれた。
『よく似てる…。名前はなんていうの?』
「ソラ…。うちはソラだ。」
ズキンと頭が痛んだ。
『…じゃあ、そのペンダントはその子から貰ったの?』
「…よく分かったな。」
分かったんじゃない、知ってた。
リクは頭を抱え、ぎゅっ目を瞑った。
「おい、大丈夫か!?また昼間の…」
『う、うん。だい、じょぶ、だから。』
大丈夫と言いながらも、痛みがどんどん増す。
サスケが近寄ってきて、背をさすってくれた。
そうしてまた、痛みは引いていく。
思い出しかけていたことを、忘れて。
大事な事のはずなのに。
どうして忘れてしまったのだろう。