第14章 散策
「おい、こんなに食うのかよ。」
『まあねー、でも明日の分もあるし!』
サスケとリクの両腕には、大量の買い物袋。
「…ったく。俺は荷物持ちか?家はどっちだ。送ってやる。」
『紳士!ありがとう!こっち!』
機嫌の良いリクがスキップをしながら前を行く。
その後を黙ってついていくと、よく知る道へ出た。
(俺の家へ向かってる…?いや、リクが知るはずない…。家が近いのか?)
『ここよ!ありがとう!』
リクが指差した建物をみて、驚きを隠せなかった。
「俺の…家?」
そう言うと、リクは意地悪そうに笑う。
『やっぱり!?隣のうちはさんは、サスケだったのね!』
「…知ってたのか。」
『昨日引っ越してきた時に、なんか印象強くて!』
「計算済みって事か?」
『まさかっ!あ、でも、今日は2人でご飯食べようと思って沢山買ったの!秘密にしてたけど!』
リクは手に持った袋をサスケに向けて差し出し、ニカっと笑った。
『そのために、たくさんトマトを買ったんだ』と。