第14章 散策
暫く修行をつづけ、辺りが暗くなったところで切り上げた。
もう、なんていうか、サスケはスパルタだ。
どうして記憶のないときに、私はもっと体力をつけなかったのか。
…多分、低血圧から来る貧血とか、そっちの類だろう。
(食生活、考えなきゃ。…ちょっとまって!)
食生活…、食事…。
食べ物なんて、家にないじゃない。
『あーっ!忘れてた!晩御飯の用意買わなきゃ!』
里に来たばかりなので、支給されたモノは全て弁当に使ったし、冷蔵庫の中は空である。
メニューどうこうの問題ではなかった。
「店が閉まるまで、まだ時間はある。さっさと行くぞ。」
『えっ…。買い物まで来てくれるの?』
「店の場所、分かるのか?」
『…わかりません。』
案内役を買ってくれたサスケに感謝だ。
その気持ちを込めて、リクはサスケに抱きついた。
『ありがとう!!サスケ!優しいね!』
「おい、離れろ!バカ!」
『バカじゃないわよ!』
引き離そうとするサスケの手を握り、商店街へ出発した。