第14章 散策
「…おい。アカデミーでの組み手の時、手を抜いただろ。」
ジロッと睨まれ、そんな事ないと、リクは首を左右に振る。
『手なんて抜かないよ!組み手は体術だけでしょ?あれは、あのままやってたら、確実にサスケの勝ちよ。私、体力ないし…。今回は、忍術ありだから勝てたのよ』
「…確かに息切れすぎだな。」
ぜぇはぁと呼吸を整える姿がそんなに面白いか。
そう思うほどサスケは笑っていた。
…少々腹が立ったが、リクは戦って考えた事を提案した。
『ねぇ、これからさ、一緒に修行してもい?体術は得意な方だと思ってたんだけど、サスケの方が強いし…。教えて欲しいの!』
一瞬、サスケは驚いた顔をしたが、立ち上がり、笑って言った。
「俺は、今日それを言うために門で待ってたんだ。」
『あっ、そうだったの?ごめん!』
「問題ない…。それにしても技名のセンス酷いな。」
『何よそれ!一生懸命考えたのに!』
ケラケラと笑う2人の声は、森の中へ響いていった。