第14章 散策
サスケは身を隠したリクの気配を探っていた。
(あいつ…。気配を消すのが得意なのか。どんな修行してたんだよ…)
すっかり気配の消えたリクに関心していると、後ろに突然気配を感じた。
『火遁!鳳仙火の術!』
辛うじてそれを躱し、術が飛んできた方手裏剣を投げた。
それはリクに命中した…と思ったが、ボフンと音を立てて消えてしまった。
『おーっ。今の火遁だけで正確に場所まで…!でも残念。それは影分身!』
リクは全力でサスケに背後から近づいていった。
完璧だと思ったが、サスケは分身だと気づいていたようで、ニヤリとこちらを向き印を組んだ。
(あ、ヤバイ…!)
リクも印を組んだ。
サスケと、同じ。
『「火遁!豪火球の術!」』
二つの火の球がぶつかる。
初めは互角に思えたが、徐々にリクの炎がサスケの炎を浸食する。
(これは…チャンス!いける!)
火の球が爆発するのとほぼ同時に、一気にサスケとの距離を詰めた。