第14章 散策
『何を泣きそうな顔してるの!サスケ、行こ!私、あそこの団子屋行きたい!』
あまりにもサスケが悲しそうな顔をするから、この話はやめた。
話を逸らすべく、ちょうど目の前にあった団子屋を指差す。
新しく出来たお店のようで、繁盛していた。
目的地は決まったと、リクはベンチから立ち上がり、サスケに手を伸ばす。
「誰のせいでここに居たと思ってる。それに俺は甘いものは嫌いだ。」
『それはごめん!でもどうしても行きたい!お願い!』
「…仕方ねぇ。」
両手を合わせて頼むと、仕方がないとサスケは付いてきてくれた。
こういう所、サスケは優しい。
(サスケはお願いに弱いのね、これからもそうしよっと。)
本来サスケは、そんな物に動じないのだが。
そんなことは知らないリクは、勝手にサスケの情報を追加したのだった。