第14章 散策
廊下に出て、並んで立つ。
授業で座っていても、話はあまり聞いてないので同じ。
それならサスケと話す方がよっぽど楽しい。
『フフッ…。サスケは廊下に立つの初めて?』
「当たり前だ。リク、テメェの所為だ」
『うっ…。ごめんって』
サスケの言うことは正しいので言い返せない。
謝りながら、サスケの顔を見ると、笑っていた。
『なっ、なんで笑うのよ!』
眉間にしわを寄せて、サスケに問うた。
「いや、俺はな、他の奴と絡むのは無駄だと思っていた。だが、リクといるのは悪くない。」
『悪くない?素直に楽しいって言えばいいのに…。』
サスケは「うるさい」と言って黙ってしまった。
そんな彼も、面白い。
ずっとサスケを見ていると、口を尖らせてそっぽを向かれた。
(照れてる…?やっぱ、可愛い。)
リクは顔を逸らしたサスケに、微笑んだ。