第12章 アカデミー
3限は体術。
当然男女別れて行うのだが、いかんせん体術は得意分野であったため、全員を片手で十分。瞬殺だった。
唯一、少し手間取ったのは"山中いの"さん。
それ以外は、まるで手応えなしだ。
「リクちゃん、本当すごい…」
ヒナタが横で褒めてくれた。
ありがとうと笑顔で返したものの、こうも手応えがなさ過ぎて、やはり退屈であった。
(退屈すぎる…。でもアカデミー卒業しなきゃ忍者なれないんだよね…。せめて男子とやりたいかも…。)
一体、記憶にない頃の自分はどれだけ修行をしたんだと、リクは我ながら感心した。
そして、ある事を思いつき、向かった先はイルカ先生のところ。
『あの、イルカ先生…』
「ん?どうしたんだ?」
『組手…、男子の1番の人とやりたいんですけど…。』
無理を承知で聞いてみた。やはり結果は"NO"だった。
(あーあ、まあ、仕方ないか)
溜息をついて、ヒナタのところに戻ろうとした時だった。
「俺は別に、構わない。」
リクを止めたのはサスケだった。