第12章 アカデミー
そして、サスケガールズ達を黙らせることに成功したリクは、満足げに、1限の時に座っていた木陰に戻った。
「リクちゃん、あんな凄い手裏剣…誰に教えてもらったの?」
ヒナタに聞かれてリクは困った。
なんたって、昔の記憶がない。
正直に話すかどうか、ものすごく迷ったけれど、ヒナタには言うことにした。
『私ね、記憶がないの。名前だって、火影様が教えてくれるまで知らなかったの。だから、分かんないや。』
できるだけ笑顔で答えたが、ヒナタは聞いて申し訳ないと言う顔をしていた。
『そんな顔しないで?今のとこ不憫なとこはないのよ。』
そういうと、「そっか」と笑って見せてくれた。
『ところでさ、ほとんどの女の子がサスケくんラブなのに、ヒナタはそんな事ないね。他に気になる人いるの?』
何気なく言っただけだったが、しばらく返事が無かったので振り返ると、耳まで真っ赤なヒナタが俯いていた。
(あ、いるんだ。可愛いなぁ〜)
ニヤニヤしてヒナタをみると、やっとヒナタが動いた。
「あ…あそこの…。ナルトくん…。」