第12章 アカデミー
『はぁ…。何で嫌われたの…?』
とりあえずどこかで砂を払わないとと、リクはため息をついた。
『よいしょ』と重い腰をあげる。
後ろに人影を感じ、振り返ると、そこには1人の女の子が立っていた。
「あっ…あの…。大丈夫?これ、良かったら…。」
白い目を持った黒髪の女の子。
なんだかモジモジしながら、ハンカチを差し出してくれた。
『あ、ありがとう!えっと…?』
リクはハンカチを受け取り、優しい女の子に名前を尋ねた。
「あ…。私は日向ヒナタって言うの…。」
『そっか。ヒナタありがとう。…隠れてないで、木の後ろから出てきたら?』
アカデミーで、初めての友達だ。
嬉しさのあまり、リクは満面の笑みでヒナタに話しかけた。