第11章 新しい日々
そして、これから借りるアパート案内してもらう事になった。
どうやらヒルゼンさんはこの里の長だったらしいと、後で気がつき、申し訳ないと謝ったが、「大丈夫」の一言で返された。
気軽に"ヒルゼンさん"と呼べないなと反省していると目的地に着いた。
「ここが、今日からお前の住む家だ。
そして、同学年に編入手続きをしておいたから、明日からアカデミーに通いなさい。
困った事があれば、いつでもわしのところに来なさい。
…それから、セイレーンだと誰にも言ってはならん。」
アカデミーは、忍者になる為に通う学校だと教えてくれた。
リクは、ここまで手厚くしてくださったヒルゼンさん…いや、三代目に感謝の意を述べた。
『こんなに良くしてもらって、ありがとうございます。セイレーンである事は決して話しません、話してはならない気がします。』
三代目は「そうか」と言うと鍵を開けた。