第11章 新しい日々
リクの隣の部屋には
"うちはサスケ"
という文字が刻んだプレートが掛かってあった。
(うちはサスケ…どこかで聞いた事があるような。)
思い出そうとしても、何かが邪魔をして思い出せない。
考えるだけ頭が痛くなったので、考える事をやめた。
『三代目、今日はありがとうございました。明日から、アカデミーで頑張り、立派な忍者になります。』
そう言ってヒルゼンと別れ、ドアに"歌神リク"と表札を立てて、この日は与えてもらった家で休む事にした。
ーーー
ソラと別れたヒルゼンは、今日のソラの様子から得た情報を整理していた
「忘れていたのはうちはである事と、名前、過去の対人の記憶だけのようじゃな。生活に支障は出なさそうでよかった。」
もうこの里で、ソラがセイレーンだと知っている人物は、本人と火影だけになった。
(あの子が下忍になれたら、担当上忍には事情を話そうかの)
三代目は、今後の"うちはソラ"、いや、"歌神リク"を案じながら、仕事へ戻ったのだった。