第10章 別れ
「ソラ、今日で3年だ。強くなったな」
『そんなことないよ。まだまだ兄さんの足元にも及ばない。』
最後の修行を終えて、ソラとイタチはとある町で団子を食べていた。
『あー、兄さんと団子を食べるのも、しばらくなくなるのね。悲しい。』
ボソッと言うと、イタチが困ったように笑った。
…この3年、ずっとイタチといて、尊敬の気持ちと、好きの気持ちが大きくなった。
離れるのが、辛い。
「許せソラ、また今度だ。」
そう言って、額を小突かれる。
これは昔から良くされる。
あの時は、サスケと一緒に、毎日毎日小突かれたものだ。
そんなことを思い出し、ソラは額を手で押さえ、大好きな兄へ二カリと笑った。