第9章 あの日
「ぎゃあああああ!やめて!こんなの見せないで!」
叫ぶサスケを見て、ソラはイタチにさっき投げられた手裏剣を拾い、投げ返した。
しかしそれは軽々とかわされる。
『サスケに何したの!お願い…、やめてよ!兄さん!』
「…どうして…。兄さん…?」
イタチは答えた。
「己の器を測るためだ…」
そう言ったイタチの表情は仮面をつけたかのようで、もう、昔の兄の優しい顔は、どこを探しても無かった。
『…違う!そんなんじゃない!兄さん、本当は違うんでしょ!?私知ってるの、本当は…』
真実を言おうとしたソラをイタチは遮った。
「黙れ。」
イタチは剣を取り出し、ソラの身体を貫いた。
あまりの激痛に、ソラはその場に倒れた。
「ソラっ!何するんだよ兄さん!俺はまたソラを…ッ!何で!どうして!」
しかし、サスケの問は先ほどと同じように切られた。
「言っただろ、己の器を測るためだ。」