第9章 あの日
扉開けると
男女が2人、重なって倒れていた。
大量の血で、あたりが染まっていた。
そして、それを見下ろすように立っているのが1人。
…イタチだ。
『と、父さん!母さん!』
「兄さん!なんで!どうして!誰が一体こんな事…」
イタチは振りむき、ソラとサスケの間に手裏剣を投げた。
サスケとソラの肩に、血が滲んだ。
「愚かなる弟達よ…。」
先ほどよりも、さらに冷たい声に、背筋が凍る。
もう、先ほどとは違い、迷いを振り払ったのだろうか。
それとも、もっと別の理由があるのだろうか。
そう考え、ソラはイタチの目をみる。
…驚いた。
(何なの、あの、兄さんの写輪眼…!さっきと全然違う…!)
ソラが答えを出す前に、イタチはその眼を使い、サスケに幻術をかけた。