第9章 あの日
幻術のノウハウも本のおかげでバッチリだったソラは印を組み、もう亡き両親にあやまった。
『ごめん、またいつか。…解!!!!』
こんな状況でもソラに両親の幻術を見せるイタチ。
(…こんな優しい兄さんに、闇を歩かせたくない…!)
幻術を解くと、目の前にもうイタチはいなかった。
術にかけられてから、どれだけ時間が経ったのだろうか。
(まずい…!父さん、母さん。…サスケ!)
ソラは家に向かってまた駆け出した。
家へ向かう道には、今まで良くしてくれたおじさん、おばさん。みんな血を流して倒れていた。
目に入るたびに、泣きたくなるが、ここで泣いてる暇はないと、懸命に走った。