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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第15章 ガーネット


好きだという言葉で…あなたの心を戒めることを許してほしい。
あなたの心に掛ける手錠は、俺の言葉…

少しでも愛おしいと思ってくれたあなたに
そして、俺のこと好きでもないのに身体を重ねてしまったあなたに

忘れないよう…忘れられないよう…

「ごめんね…これで家に来るの、最後にする。じゃあ…」

最後に振り返って笑おうとした。

でも、上手く行かなかった。

目が合った瞬間、智くんの瞳から涙が零れ落ちた。

「なんで…泣くの…」

智くんはなにも答えずはらはらと涙を零し続けた。

「智くん…」

どうしていいのかわからず、そのまま時は流れる。

「翔ちゃん…」
「ん…?」

やっと喋った智くんは、とても厳しい顔をしていた。
何かを思いつめるような…

突然、その表情が何かを踏ん切ったようなものになった。

俺の腕を握ると、ぐいっと引っ張られた。
つんのめるように、智くんに抱きしめられた。

「いかないで」
「…え?」

ぎゅっと俺を抱く腕に力が入った。

「俺のこと好きなら…いかないで」

あなたは…

俺ができなくなった駆け引きをまだしようというのか

「智くん…だめだよ…」
「なんで…?」
「智くんには恋人がいるんだろ?」

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