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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第15章 ガーネット


「一人…なの…?」
「そうだよ。潤でも連れてくると思った?」

拗ねたように視線を逸らすと黙り込んだ。

そんなあなたを、かわいいと思ってしまった。

「…ヤキモチ焼いてるの?」
「え?」
「そういう風に見えるよ」
「…違う…もん…」

そっと手を伸ばすと、あなたの手首を掴んだ。

「そっか…違うか。期待、しちゃったな…」
「え?」
「ヤキモチ焼いて…今日呼んでくれたのかと思った」
「翔ちゃん…」

智くんの視線が俺の手首に止まった。

「これ…」
「ああ…潤に貰ったんだよ」
「そっか…ガーネット…」
「そうだよ…1月の誕生石なんだって」
「…一緒に選んだから…」
「え?」
「潤と一緒に買物行った時…これ、一緒に選んだんだ…」

じっとブレスを見ながら、俺の手を握った。

「翔ちゃんに…あげるためだったんだ…」

智くんもまた、潤の気持ちに気づいたようだった。
握った手が離れていく。

「忘れ物…届けて貰ったの?」
「うん…大事な物、届けてもらった」
「これ…?」
「違うよ。これじゃない」

探るように智くんが俺の顔を見た。

「知りたい?」
「え?」
「俺の忘れ物…」
「なに…?」

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