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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第15章 ガーネット


返事も聞かずに通話を切った。

車のキーを掴んで、地下駐車場まで降りると急いで車を出した。

あの時とは…全然違う街の景色に驚いた。

夜の街の闇…真っ暗で俺の心のようだった闇はどこまでも広がって。

どんな結果になっても…受け入れられる。
例え俺の気持ちが駄目になったとしても…
まるごとあの人を、この闇で包めるような気がした。

潤が俺を手放したように…

俺のしあわせを願って、潤は俺を手放した。
ガーネットのブレスという手錠をつけて。

俺たちは…
嵐というグループで、運命共同体で…
離れることはできない。

だから…俺も、あなたを手放すよ。
一生離れることはない、手錠をあなたの心につけて。

「振られるのなんて…久しぶりだな…」

あなたの心がこちらに向かないのはわかってる。
だからせめて…手錠をつけておくよ…

忘れないように…

俺が潤に想われたことを忘れないように、あなたに俺が抱いた気持ちを忘れないように。


智くんの住むマンションに着くと、まっすぐに部屋に向かった。
部屋の前に立つと、やっぱりドアは内側から開いた。

「翔くん…」
「入っていい?」

少し戸惑った顔で、智くんはドアを開け放った。

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