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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第15章 ガーネット


「わかってないなぁ…」

にやにやからくすくす笑いに変わると、少し部屋がシンとした。

「俺とのセックス思い出してみなよ。そんな風になった?」
「え…?」
「違うでしょ?だからそれが”好き”ってことだよ」

笑いを消して、潤は俺を見た。

「俺は…初めて好きな人とセックスした時、凄い感じたよ」
「おまえ…」
「そりゃ最初は…痛かったけど…」
「って、下になった時かよ」
「悪い?上になったときはでも、こんな幸福感はまだ感じたことはないけどさ」
「それじゃあおまえは、女でそんな人に出会ったことないってわけか?」
「まあ…そうなるね。そこんとこは翔くんと一緒なんだと思う」

案外…真面目に考えてるんだな…

「身体の底から…震えるほどしあわせだった…」

遠い目をして、潤は何かを思い出しているようだった。

「抱きしめられると、胸があったかくなって…しあわせが溢れてくる…」

ちらりと俺を見ると、潤は立ち上がった。

「翔くんは、大野さんを抱いたとき、そういう風に感じたんじゃないの?」
「ああ…そう、なんだと…思う…」

ふっと潤は笑うとポケットに手を突っ込んだ。

「はい。これ、あげる」

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