第15章 ガーネット
キッチンから食用のオイルを持って戻ると、それを見て微笑んだ。
俺の手からボトルを奪い取ると、それを手のひらに出して自らの足を開いた。
ゆっくりと、俺の顔を見ながら自分の奥の奥に指先で触れる。
「んっ…あ…」
短い吐息を吐き出しながら、誘い込むような目で俺を見る。
まるで夢みたいな光景―――
大野智という人が、俺のベッドの上で股を開いて…
俺を受け入れる準備を自分でしてる。
そして俺はそれを何もできずにただ見てる。
息が苦しい
心臓の鼓動が加速度を増して
たまらないあなたの魅力に溺れる
この興奮状態…もう、我慢できない
「いいよ…来て…翔ちゃん…」
背徳感とか…
倫理とか…
なにもかもかないまぜになって。
俺の身体はカオスに浸る。
初めて入ったこの人の中は熱くて。
熱くて熱くて、焼けただれそうだった。
「あぁ…智…」
思わず出る吐息をごまかすように名前を呼ぶと、一層俺を締め付けて離さない。
「もっと…おく…ちょうだい…」
途切れ途切れの要求に、快感で意識が飛びそうになりながら腰を送り込む。
「翔…」
もっと、名前呼んでくれよ
「智…」
あなたの名前、呼ぶから