第15章 ガーネット
首筋を舐めると、甘い吐息が髪にかかる。
「もっと…」
掠れた声がもっと快感をよこせと囁く。
「ここがいいの…?」
「うん…気持ちいい…あっ…」
舌を這わせながら、そこを掴むと垂れ流した蜜がぬるりと手を濡らす。
「ぁ…も、っと…」
ねだる腰が足が俺に絡みつく。
「凄え…」
欲望に破裂しそうになりながらも、この人は俺を求めて。
ねえ…恋人はいいの?
俺とこんなことしてていいの?
何度も言いそうになりながら、言葉を飲み込む。
そんなこと言ったら、この人はこの世界から覚めてしまいそうで。
一旦、覚めてしまったらなかなか戻ってこないのも、長い付き合いで知ってる。
でも、言ってしまいたかった。
なぜだろう
独占したいから…?
ぎゅっと熱を握り込むと、蜜を手に纏わせてゆっくりと扱き出す。
「あっ…あぁっ…」
背中を反らせながら、俺の首に腕を巻きつけてしがみつく。
昨日…恋人に抱かれたんじゃないの…?
なのにまだ感じるの…?
ねえ…智…
不意に、智の手が俺の頬を包んだ。
「ど、して…?」
「え…?」
「どうして…そんな顔するの…?」
そっと俺の顔を撫でると、智の顔が近づいてきた。