第14章 ライム
その後暫くぽっかりと時間が空いた。
控室では面会が来てたりして、ちょっとざわざわしながらも個人個人好きなことやってて。
俺と相葉さんはソファに寝そべって、体力温存。
チラチラと様子見てたけど、やっぱり相葉さんは元気なくて。
さっきはちょっと笑ったのにな…
ステージは直しに入ってて、リハとかはもうないし。
体を温めるのはまだ先だしなあ。
東京だと、こういう合間の時間に雑誌の取材とか入ってたりするけど、名古屋だからあまりそういうこともなくて。
なんだかのんびりと中日の本番前の時間は過ぎていった。
「風呂でも入ってくるかな…」
そう言って起き上がったら、寝転がってる相葉さんと目があった。
途端に昨日あったこと思い出して…
ぼふっと顔が赤くなった。
「な、何見てんだよ」
「俺も行くわ」
そう言って相葉さんも立ち上がった。
「じゃ、じゃあ先に行きなよ!」
「なんでだよ。一緒に行こうよ」
「やっ…嫌に…」
決まってるんだけど…
ああでも…
ここで拒絶したら、相葉さんまた凹むかな…
「うもー…」
またあんな雰囲気になったら蹴っ飛ばしてやる。
そう思いながら、二人で風呂に向かった。