第14章 ライム
「わっ…笑われたじゃないっ…!」
「俺のせいかよっ…!」
ぶはっとセンターステージから噴き出すのが聞こえた。
翔ちゃんと大野さんがこっち見て腹抱えて笑ってる。
「なにやってんのお前ら」
「ち、ちんこ押さえながらなにしてんだよっ」
もおっ…最悪っ…!
結局、俺たちのユニット曲ができなきゃ先に進めなくって。
もう一回センステに上げられて、なんとかもう一回曲を流してもらって。
あんだけレッスンしたから、身体は動くけどさぁ…
やっぱ密着するとどうしても硬くなってしまって。
何回も潤に怒られて、やっとやっとでリハは終わった。
腐女子が喜ぶだろうと思って、二人でふざけて出した案が通ってしまって…
そりゃ、決まったからにはすっごい一生懸命やったよ?
やったけど、まさかこんなことになるとは思わなかった。
こんな振り付けにしたの後悔…
演者は待機ってことになって、みんなで控室に戻った。
潤はこれから微調整に入るとかで、まだ戻ってきてない。
「ひー…お前らまじで…」
翔ちゃん、まだ笑ってる。
大野さんもにやにやしてて、なんだか居心地が悪い。
「おもろかったなぁ…なんなの?コント?」
他人事だと思って…