第2章 オセロ scene2
今度は俺が鼻で笑ってやった。
「む…なんで笑うんだよ」
「ばあか。潤がそんな無責任なことするわけねえじゃん」
「は?」
「潤は、自分勝手にゴーイングマイウェイ野郎だけどさ…でも、誰よりも周りのこと考えてるじゃん」
「ぶっ…」
「絶対に皆に迷惑かかるようなこと、しないもん。だから、その仮定は成り立たないね」
「あんだとコラ」
「俺は事実を言ったまでです~」
おどけて潤の顔を見てやった。
潤は赤くなって、ぷいっと横を向いた。
うし、返り討ちにしてやった。
「お…お互いにこんなこと言い合ってんの気持ち悪いだろうが」
「潤が始めたんだろ~?」
「そうだけどさあ…」
耳まで赤いよ…かわいいヤツ。
手を握り返して、車窓から外を眺めた。
窓に映る潤が、俺の顔を見てる。
「…ありがとな…」
「なにがだよ」
ふっと二人で笑って、手を握りあった。
「ありがと…」
「うん…」
家に帰ったら、潤を抱きしめて玄関でキス攻めにしてやった。
「んん…雅紀…」
「なんだよ…」
「苦しいよ…」
「んじゃ、やめる?」
「やっ…やだっ」
そう言ってまた唇に食いついてくる。
「かわいいな…潤…」
「雅紀だって…かわいいもん…」