第14章 ライム
「あんたがあんなこと言うからでしょおっ!?」
「だっ、だからっ!引くなって言っただろうがっ!」
「なんなのよ!?変態っ…!」
「ちっ…違うだろっ!だから!俺はおまえを止めたかっただけでっ…!」
ぐいっと手を掴まれた。
「別に男が好きだから、おまえが好きだからとかじゃなくってっ…」
勢いで相葉さんの顔が近づいてくる。
「変な風に勘違いすんなよっ…」
すっごい至近距離に相葉さんの顔。
「はっ…離してよっ…」
「だから聞けってばっ…」
キッチンの流しの前で俺たちは揉み合いになった。
「やだあっ…変態以外の何者でもないじゃんっ!」
「だから違うってばっ!俺だって自分が考えたことにドン引きしたんだよっ!」
「だったら俺なんかもっとドン引きだよっ!」
「聞けってばっ…」
いつの間にか、キッチンの冷蔵庫に手を押し付けられてた。
両手首を掴まれて逃げられない。
これって…壁ドンじゃね…
「聞けよ…」
すっごい真剣な顔で俺を見てくる。
「いや、顔ちかい…離れて…」
「俺っ…若い頃、ほんと馬鹿だった…何も考えて無くて、すっごい色んな人に迷惑かけた…」
なんだか知らないが熱く語り始めた。