第14章 ライム
元はと言えば、翔さんがあの女がお気軽便所だからって教えてくれたんだよね。
贅沢だねえ…嵐のチンコ咥えてさ…
「くっくっ…別にいいんじゃねえの?アンタも抜いてもらったら?溜まってる時、便利だよ」
「やめろよ…マジで」
凄く、声が怒ってた。
驚いて振り返ったら、声の通り顔も怒ってて。
「なんでアンタが怒ってんのよ?」
「…別に…」
まあ…わかるけどね…
この人は、人を人として扱わないと凄く怒る。
だから、あんな便所女のこともちゃんと人間として扱わないから怒ってんだ。
俺はあいにく、そんなに人類愛を持ち合わせていない。
便所は便所としか思えない。
「ああいうことするのは、彼女だけにしろよ。頼むから…」
「へーへー…彼女できたらね」
「ニノ…」
そんでもって俺はセックスを神聖視はしていない。
本能的な欲求なんだからしょうがないと思ってる。
そのあたりでお手軽にファーストフード食うのと、同じ感覚。
この人とはその辺が凄くずれてるから、時たまこうやって怒られるんだ。
なんでか頭硬いんだよなあ…この人…
「別にさあ…お互いが納得済みならよくない?」
「え?」
「だってあっちも便所でいいって言ってるんだし、俺も後腐れなくて都合いいし…なにがいけないの?」