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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第13章 ピスタチオ scene3


メイクされてる最中、ふっと手が暖かくなった。

「ん?」

ぼんやりと、見えた。
俺の手の上に、小さな手が乗っかってる。

びっくりしたけど、不思議と怖いって感じにはならなくて。
あの子がきたんだなあって思った。

”おにいちゃん”

なんだよ。俺は子供には懐かれないはずなんだけどな。

”おじちゃんとなかよくしてね?”

おじちゃんって…誰よ。

”黒ちゃんにお話しといてあげる”

は?何の話なんだよ?


「二宮さん?終わりましたよ!」

メイクさんに肩を揺すられて目が覚めた。

「のあ…寝てたのか…」

手元を見たけど、もう小さな手は見えなかった。

「…免疫付いちゃったかな…」
「え?」
「あ、いやいや。あざーす」

適当にごまかして席を立った。

相葉さんとか智とか…
視える人と一緒にいるから、なんか感覚麻痺してんのかな。
あんな夢見ても怖いって思わなかった。

その日の収録はちょい押しで終わった。

年末だから3本撮りでもう終わったらクタクタで。
グダグダしながら着替えをしてたら、翔ちゃんがそっと近づいてきた。

「今日は、黒こないのな」
「…なんなのよ…最近、大野さんと二人きりの時しかこないよ?」

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