第13章 ピスタチオ scene3
それからの俺たちは、忙しい日々だった。
もうすぐ智の誕生日なんだけど、例年この時期はコンサートツアーだから忙しいし。
年末進行も徐々に始まる。
生放送の特番もいくつかあるし…
それに何と言っても今年は俺が紅白の司会に決まった。
もう怒涛のような日々で、くたくたになってた。
智のほうが時間的に余裕があるから、俺の家で待っててくれたりして、逢うことはできてた。
でも…
「まだ、お尻痛い?」
「ん…まだ痛い…」
「そっか…ごめんね…?」
「いいの!もう…気にすんなって」
リビングのソファで抱き合ってても、俺のほうが疲れちゃってるのもあって…あれからは、愛の交歓はその…やっぱり擦りあいっこに戻ってた。
あのかわいい智は、あれ以来見ていない。
「な、なんだよ…おまえもしかしてまた入れようと思ってんじゃないだろうな…」
「え?そのつもりだけど?」
「おっ…おまえ、また切れたらどうすんだよ!?」
真っ赤になって逃げようとする智の腰を掴まえた。
「今度は…もっと上手くやるから…」
「んだー!またおまえブチ切れたらわけわかんなくなるだろ!?無理っ…」
「だってしょうがないじゃん!智、かわいかったんだもん!」
「かわくないっ!」