第13章 ピスタチオ scene3
少し指先に力を入れた。
蕾を押し分けるようにぬるりと指が中に吸い込まれる。
「うっ…あっ…」
身体が逃げそうになるのを、覆いかぶさって押さえつけた。
「やっ…和也っ…」
「そんなに嫌なら、やめよ?」
やめないのはわかってて言ってみる。
泣きそうな顔で俺を見上げる。
「ちが…う…やじゃない…」
「だってこれじゃできない」
「怒らないで…和也ぃ…」
ぎゅっと俺の首根っこに抱きついてくると、泣き出した。
「ごめん…ごめん和也…嫌じゃない…」
「…わかった…お願いだから力抜いて?」
「うん…」
ぐずぐず言いながら、一生懸命身体の力を抜く。
「智…俺、身体傷つけたくないの…わかって…?」
「うん…わかってる…わかってるけど勝手に逃げちゃう…」
普段はぽよんとしてるけど…でもこの人実際セックスの時はオスだからなぁ…
俺もそうだから気持ちはわかるんだけど…
「だって和也の…おっきいんだもん…」
「え?」
「そんなおっきいの入るか…?」
「え…だってそんなこと言ったら、あんただってでっかいじゃん」
「和也のほうがでっかいもん」
「いやあ…変わんねーだろ…」
まじまじと二人でお互いの息子を見た。