第13章 ピスタチオ scene3
「さ、智?」
「ん?」
この勢いだと…あれだよね…
「俺のこと、抱くの…?」
「うん」
うんじゃねーよ、うんじゃ…
当然のように俺の上に覆いかぶさってきた。
「だぁっ…待てってばっ…!」
「なんだよ!?」
「キレんなよ!俺の話も聞けよ!」
実は……
付き合って一年以上になるけど、俺たち致していない。
なんでかって…そりゃ、あれだよ。
どっちが上なのか、下なのか。
決着付かなくて…
二人で色々調べたよ?
でもさ…やっぱ、あんなとこにあんなもの挿れるんだからさ…
そりゃ揉めるわけでさ…
相葉さんと翔さんとこはさ、最初が最初だったから相葉さんのほうが下ってなったみたいだけど…
俺たちはさ、やっぱお互い今まで付き合ってきたのも女だし、なんなら女好きだし。
いや、今は智が好きだよ。
智だって、俺のことが好き。
だけどさ、やっぱそこは男のプライドっていうかさ…
あるじゃんいろいろ!
俺たち男なんだからさ!
「俺の意思は関係ないわけ!?」
「だって!抱きたいんだもん!」
「だもん!じゃねえよ!可愛く言ったって無理なもんは無理なの!」
この言い争いも何回したのかわからない。