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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第12章 ピスタチオ scene2


楽屋のドアには御札が貼り付けてあった。

俺たちがこっちに向かっている間に、奥さんがここに黒いものを誘い出して閉じ込めたんだそうだ。
中にも御札が貼ってあって、ここから出られないようにしてあるんだって。

チーフはもう真っ青を通り越して真っ白な顔をしている。
なんか見えたらしい。
視える人と行動を共にしていると、たまに見えない人も視えることがあるらしい。

「あの方が黒いものの場所を教えてくださったんですよ」

奥さんが天井おじさんを見上げた。
おじさんは相変わらず無表情でぶら下がっているが、なんかちょっとだけドヤってしてる。

きれいな女優さんばっかりみてるわけじゃないんだ…

座敷わらしとAD風の女の子は居なかった。
もしかして黒いものに吸収されちゃったかな…

「ありがとう。よくやってくれたね…」

行長先生は奥さんを労ると、ドアの前に立った。

「皆さん、護符を外しますので後ろに下がっていてください」

そう言って俺たちを下がらせようとしたけど、和也は先生の方に行こうとする。

「わんっ…」
「ちょ、だめだってば…黒!」
「わんっ…わんっ…」

翔くんと俺で抑えようとするんだけど、言うことを聞かない。

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