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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第12章 ピスタチオ scene2


「あの光は、とても力がありましてね。だから救ってもらえると彼らは思ったのでしょう」

あの時はなにがなんだかわからないうちに終わったけど…
後から聞いた話だと、一撃で潤に取り憑いてた猫鬼をふっ飛ばしたそうだ。

それほど高尾の御陵にいる人の力は強いのだ。

「今回は助けてくれねえのかな…」

ふふっと先生は笑った。

「それは天のみぞ知ることでしょう」

運次第ってことね…

「それにまだ”黒いもの”の正体がわかっていませんからね…私に調伏できるものでしたら、お出まし頂くこともないですから…」

そう言って先生は和也の頭を撫でた。

「黒、あの”黒いもの”をもう一度私に見せてくれますか?」

そういうと和也は少し考え込む顔をして、わんっと吠えた。

先生はまた目を閉じて、暫く黙った。

”いっぱいいるよ”

頭のなかに、また黒の声が聞こえた。

”いっぱいいるからふくらんだよ”

「ん?なんだって…?」

”いっぱいいるの”

「いっぱいいる…?」

ぱっと先生は目を開けた。

「今…黒が伝えてきてくれたイメージ…」

先生は何やら顔を顰めている。

その時、先生のスマホが鳴り出した。

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