第12章 ピスタチオ scene2
今、テレビ局でもチーフと奥さんは休憩をしているところだそうだ。
「また、もう暫くしたら再開しますから…食事休憩にしますか…」
「はい。じゃあ、なにか出前とりましょう」
先生と翔くんが話し合って、近所の蕎麦屋からお蕎麦をとることになった。
皆の注文を電話でお願いしてから、先生は徐に立ち上がった。
「二宮さんにはおかゆを作りましょう」
「え?」
「相当、身体が弱っているんです…よっぽど体力を消耗したんでしょう…」
先生が台所に行くのに、俺もなにかしたくて立ち上がった。
「先生、俺も…」
そういうと先生はにっこり笑って頷いてくれた。
結局、和也も連れて皆で台所に行って食事の準備をした。
先生は器用にお米からおかゆを炊いてくれた。
その間にお蕎麦が届いて、台所に置いてあるダイニングテーブルで皆で交代にお蕎麦を食べた。
和也は床でボールをがじがじと齧ってる。
食べ終わると、緑茶を淹れてくれながら先生は透視したことを俺たちに話してくれた。
「あの3人の幽霊は、テレビ局に住んでいる、いわば住民みたいなものですな…」
天井おじさんは芸能人が好きで、天に還るまでの間楽しんでいるそうだ。
AD風の女の子は、やっぱりADだった子で事故で亡くなったそうだが、まだ死んだと実感ができず仕事をしているそうだ。