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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第12章 ピスタチオ scene2


その後、行長先生に状況を説明した。
俺と相葉ちゃんで黒いもののことも伝えた。

絶対によくないものだという直感は、俺も相葉ちゃんも一致していた。

「…もしかしたら、その黒いものに二宮さんは取り込まれたのかもしれません」
「えっ…じゃあ、ニノはまだテレビ局に…」

翔くんが言うと、先生は頷いた。

「可能性はあります。今からそちらに行ってみます。妻が局に入れるよう手配をお願いしても?」

行長先生がチーフに言う。

「わかりました…すぐに手配をします」

奥様はもうかっちりとした淡いクリーム色の着物に着替えてスタンバイ済みだった。
予め打ち合わせをしていたんだろう。

「あちらに二宮さんの身体を連れて行くのは危険です。こちらで私は遠隔で視ますので、大野さん…」

そっと先生は俺の額に触れた。

「…そんなに泣かないでください…」

何言ってんだろ…
俺、泣いてなんか居ないのに…

「リーダー…」

相葉ちゃんがそっとまた、俺の肩を抱いてくれた。

「我慢しなくていいからね…?」

その声を遠くに聞きながら、俺は意識が遠くなっていくのを感じた。



和也…和也…


どこにいるんだよ…


早く…戻ってきて…



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