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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第12章 ピスタチオ scene2


今日の収録は中止になった。

行長先生の指示で、とりあえず局は離れたほうがいいってことだったから、皆で行長先生のお宅に向かった。

皆、家に帰っていいって言ったのに、頑固についてくると言い張って、結局チーフと俺たちで行長先生のお宅にお邪魔することになった。

「まあまあ…早く入ってください!」

奥様が迎えてくれて、俺たちはいつもの応接室に通された。

黒になった和也は大人しく俺の腕に抱かれている。

「行長はもうすぐ帰ってきますから…」

そう言って奥さんは和也に毛布をかけてくれた。

「きゅぅん…」

ありがとうと言うように小さく鳴くと、俺の胸に顔を埋めて目を閉じてしまった。

「相当弱ってる…」

奥様は和也の額に手を当てて、目を閉じた。
暫くすると、和也から小さな寝息が聞こえてきた。

「あの…奥さん」
「はい」
「和也、居ないみたいなんです」
「えっ…」

皆、驚いて俺達を見た。

「ウソだろ…?」
「智くん、本当なの?」

潤と翔くんが信じられないというように呟く。
相葉ちゃんは切ない顔をして俺を見てる。

やっぱ、相葉ちゃんにはわかるんだ。

和也がいないって…

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