第12章 ピスタチオ scene2
そんな相葉ちゃんを翔くんは、後ろから守るように肩を抱いてる。
突然、潤が反対側から相葉ちゃんの肩を抱いた。
「大丈夫だよ…大野さんもいるし、ここには皆居るから…」
和也もそっと腕に手を添えてじっと相葉ちゃんの顔を見てる。
「そうだよ。俺たち5人で修羅場乗り越えてきたでしょ?大丈夫だよ」
楽屋に居たマネージャー達も集まって貰ってたから、皆で相葉ちゃんを囲うように立ってる。
よく考えたら、ここに居るのは潤の事件のとき一緒に居た人たちだ…
皆、怖いんだろうけどじっと耐えてる。
そんで、俺たちのこと守るようにしてくれてる…
「…ありがと…潤…ニノ…」
翔くんと目を合わせると、頷き合って…
相葉ちゃんの震えが止まった。
「ごめんね。しっかりするから…俺…」
…無理すんなよ…
相葉ちゃんの震えは止まったものの、俺たちは身動きが取れない。
「…しゃあねえな…」
行長先生からの連絡もない。
もたもたしてたら収録の時間が来てしまう。
座敷わらしと、話をしてみるか…
「ちょっくら行ってくる」
「え?智…」
「お前らはここにいろよ?相葉ちゃんはあっちの二人の動き見てて?俺、この子と話してみる」
「わ…わかった!」
そろりと輪の中から出た。
「待って…!」
和也に腕を掴まれた。