第12章 ピスタチオ scene2
天井おじさんは、じっとしてる。
AD風の女の子も動かない。
とりあえず、部屋の中央にあるソファに皆を集めた。
俺たちのマネージャーも仕事を中断して集まってもらった。
「潤…潤ってば」
「あ?なんだよ…」
相葉ちゃんが腰が引けながらも、潤の袖を引っ張ってる。
「澪ちゃん、ゴメンね!ちょっと今から打ち合わせあって!」
向こうに聞こえるように言うと、電話を切るよう潤にジェスチャーした。
「あ?なんだっつーんだよ…ごめん。なんか緊急でミーティングみたいだから…後でかけ直すから」
「ごめんね!澪ちゃん!」
また相葉ちゃんが言うと、潤は電話を切った。
「なんな…うをっ…」
相葉ちゃんは慌てて潤の腕を引っ張ってこっちに来た。
「おいってば!なんなんだよ!」
「ごめん…楽屋にちょっと居るんだ…」
「え?居るって何が」
「おばけ…」
「ええっ…」
「今も潤の隣に居たの…」
「まじか…」
暫くじっとしてたけど、3人(?)が動く気配はない。
「翔くん、あのね…」
「うん…」
「今、この部屋に3人おばけがいる」
「えっ…3人も居るの!?」
「うん…すぐ、行長先生に連絡とってみて貰えないかな」
「わ、わかった…」