第12章 ピスタチオ scene2
楽屋に戻ったら、また潤が電話をしてた。
「澪がそう思うんだったら、それでもいいけど…」
なんだか不穏だな…大丈夫なのかな…
こそっと和也が俺の顔を見た。
顔を横に振ってわかんねって返事しておいた。
「だからっ…違うって言ってんだろ!澪!」
突然、潤が立ち上がった。
聞かれたくないのか、部屋の隅に移動してる。
「ひゃっ…」
相葉ちゃんが悲鳴を上げた。
驚いて振り返ると、相葉ちゃんは天井を見上げて腰を抜かしている。
天井おじさんが、楽屋の中に入ってきてた!
「えっ…!?ちょっとどうしたの!?」
和也が慌てて相葉ちゃんに駆け寄る。
「り、リーダーぁっ…」
助けを求めるように相葉ちゃんが俺を見上げた。
「えっ…」
どうしろっていうんだよ…俺は見えるだけでなんにもできないのに…
ふと見たら、楽屋の入り口にはAD風の女の子がいた。
「えっ…あんたまで!?」
「リーダー!あっち!」
相葉ちゃんが指差す方を見ると…!
「潤っ…」
隅っこに行って電話で喧嘩してる潤の隣に、座敷わらしが居た。
「な…なんだよ…どうなってんだ!?」
「智くんっ…雅紀…一体どうしたんだよ!」
「あ…えと、ちょっと待って…」