第10章 Coke scene3
「おーちゃんと…キスしなくていいの…?」
「え…?」
「俺…やっぱりやだけど…」
「うん…?」
「でも、おまえが我慢するのもやだわ…」
ぎゅぎゅっと握った手に力が入った。
「俺は…おまえがおまえらしく居てくれないと、やっぱやだ」
「相葉さん…」
「だから、俺に遠慮してるんなら、いいからな?おーちゃんとちゅーしても…」
もしかして…昨日から元気なかったけど…ずっと考えてたのかな…
「ばかだなぁ…」
「うるせ…やせ我慢させろ」
「ばか…もうしないもん」
「え?」
「ちゃんと初恋、終わらせたよ?」
驚いて相葉さんは目を開けた。
「多分、大野さんも終わらせてくれたと思う…だから、もうあの人とちゅーなんて間違ってもしないから…」
「和…」
「だから、安心して…?」
グラスを置いて、ぎゅっと相葉さんに抱きついた。
「ごめん…雅紀…」
不安にさせてごめんね…?
悲しくさせてごめんね…?
「…ばか…謝ってんじゃねえよ…」
「だって…泣かせちゃったし…」
「言うなよ…謝っちまったら、その時の自分まで否定することになんだから、謝んな」
「相葉さん…」
「その時は、”正しいこと”したんだろ?和」