第10章 Coke scene3
「で、近藤先生のとこどうだった?」
「うん。カズヤの希望どおり動いてくださるって」
「そっか…カズヤ、大丈夫だった?」
「大丈夫大丈夫…なんかすっきりしてたよ」
「そうか…」
グラスに氷を入れると、メイプルシロップとレモンの絞り汁を注いで冷たいお水で割った。
「…これでもう、カズヤを煩わせないといいんだけどね…」
「近藤先生にお願いしとこうか…」
「ん?」
「今後一切、カズヤに関わらないって約束できないかな…」
「言ってみたら?そんな風にしてくれるかもしれないし」
「だね。お願いしてみる」
出来上がったグラスを持ってリビングで一休み。
「はぁ…ほんと密度の濃い休みだわ…」
「あ、そっか…和の長期休みってこれでもう今年は終わりか…」
「ん。もうこの先無理でしょ…オリンピック終わるまでは…」
「まあね…ありがたいことだね」
カランと氷を鳴らしながらグラスを見てたら、相葉さんの手が伸びてきた。
ぎゅっと俺の手を握ると、心底安心したみたいな顔をして、背もたれに体を預けて目を閉じた。
「どしたの…?」
「ん…?和、愛してるよ」
「ぶふぉっ…と、突然どうしたのよ…」
「言いたくなっただけ…」
「相葉さん…?」