第10章 Coke scene3
「…智と…寝たんでしょ?」
「えっ…」
「いつだったかな…にーのが朝方帰ってきたとき、智の香水の匂いがしてたんだよね…」
背中を冷たい汗が流れていく。
ぎゅっとカズヤの指に力が入った。
「痛っ…」
「怪しいなって思ったけど…にーのはなんでもない顔してるし…でも、よく考えたら、にーのって役者なんだよね…」
にっこり笑って顔を近づけた。
「アカデミー主演男優賞なんだから、演技なんてお手の物だもんね?」
「カズヤ…」
指が急に離れて、思わず前のめりで身体を抱えた。
「っ…」
「昨日、智の話してたもんね…?俺、覚えてるよ」
「カズヤ…その…」
「でももう終わってるんだね…?」
なんにも答えられないでいると、カズヤが立ち上がった。
ソファの背もたれに俺を突き飛ばすと、膝に跨ってきた。
「俺からも、おしおき…」
いきなりスエットの中に手を突っ込まれて、乱暴に中心を握り込まれた。
「ちょっ…カズヤっ…」
昨日あれだけ甚振られて、もう出るものはない。
それになんかこすられすぎてヒリヒリしてるし…
「やだぁ…痛いからぁ…」
「ふ…熱くなってるじゃん…」
「カズヤだめっ…おねがいっ…」