第10章 Coke scene3
「だあ!もうだめでしょお!?にーの死んじゃったらどうするの!?」
カズヤの声がする…
少し目を開けてみたら、もう部屋は明るくなってて…
「あ、気がついた?にーの…」
カズヤが優しく俺のこと抱きしめた。
「大丈夫…?ごめんね?気づかなくて…」
「ん…?」
「お薬、使われたんだって…?」
「だぁから~…俺も知らなかったんだってば…」
相葉さんの情けない声が聞こえる。
「雅紀は黙ってて!」
「しょうちゃああん…」
「…悪かったよ…」
「もう…やっとスケジュールボードのデザインできたのに…にーのを仕上げてどうすんのさ!」
「だから…まさか気絶するとは思わなくて…」
カズヤに抱かれたままの俺の頬を手で包んだ。
「…許してくれる…?翔さん…」
「あたりまえだろ…?潮まで吹いたんだから…」
くっくと意地悪く笑う。
「翔っ…」
スパーンとカズヤが翔さんの頭を叩いた。
「潮まで吹かせたの!?もうっ…あれやると、次の日起き上がれないんだからねっ!?」
「…だから…ごめんて…」
「一体何したのよ!?にーのが!」
「…ごめん、カズヤ…俺がいけなかったから…」
カズヤの手を掴もうとしたけど、力が入らなかった。